「治す」のではなく「治さずに済む」ための予防
虫歯や歯周病になってしまうと、治療に結構な時間やお金がかかってしまいます。しかも歯は一度削ってしまうと、二度と元には戻りません。歯医者は「悪くなった歯を治すところ」ではありますが、「治さずに済むためのケア」も行っています。歯を削ることなく美しい歯を守り続ける――それが予防治療の考え方です。
毎日しっかり歯磨きをしていても、セルフケアだけでは虫歯や歯周病の原因となるプラークを完全に落とすことはできません。ご自宅でのセルフケアにくわえて、専門医のケアを定期的に受けながら、美しい歯と健康な口腔内環境を守っていきましょう。
なくなると困る、歯の重要性
予防ケアの内容をご紹介する前に知っておいていただきたいのが、歯の機能・役割について。歯がなくなってしまうと、いろんな問題が生じてしまうのです。
細かく噛み砕けなくなる
硬いものや大きなものを細かく噛み砕けないので、栄養を効率的に吸収できません。そして消化器官にかかる負担が増大します。
顔つきが変わることがある
歯がなくなると顎が痩せ細ったり口の周りの筋肉が衰えたりして、顔つきが変わることがあります。歯が正しくそろっていることで、顔全体のバランスが整います。
発声・発音が難しくなる
歯がなくなることで歯列の間から空気が漏れてしまい、なめらかな発声・発音ができなくなります。
さまざまな健康障害の不安がある
歯がなくなると偏頭痛や不眠、肩こり、耳鳴りといったさまざまな健康障害を招くことがあります。
予防ケアは歯科衛生士にお任せください
当院では、予防ケアのプロである歯科衛生士が患者様の口腔内環境を管理。口腔内検診や歯石の除去、クリーニングやブラッシング指導などを行います。
当院の予防メニュー紹介
予防ケアには、いくつかの種類があります。歯科衛生士がお客様の口腔内環境やご要望に合わせて、さまざまなご提案やアドバイスをいたしますので、お気軽にご相談ください。
ブラッシング指導 |
患者様の年齢や口腔内の状態に合わせて、正しいブラッシング方法を指導します。 |
フッ素塗布 |
歯の再石灰化を促すフッ素を歯の表面に塗ります。定期的な塗布により、高い効果が期待できます。フッ素には抗菌作用、抗酸化作用などがあり、歯を強くしてくれます。 |
PMTC |
専門器具を使ってプラークや歯石を除去し、フッ素ペーストを使って研磨することで歯をツルツルにします。最後にフッ素を塗布して完了です。 |
PICK UP 歯の再石灰化とは?
細菌の出す酸によって溶けた(脱灰といいます)エナメル質や象牙質が、唾液中の働きによって修復される現象。再石灰化が脱灰に追いつかないと、歯が徐々に溶けてしまいます。くわしくは虫歯治療のページをご覧ください。